低反発マットレスが流行しているので、腰にいいマットレスは低反発マットレスと思っていませんか?
しかし、本当に低反発マットレスは体にいいのでしょうか?
そもそも眠りやすいマットレスとは、どんなマットレスでしょうか?
腰にいいマットレスの条件1:体圧が分散
それは寝たときに、体のすべての部分が密着するマットレス。つまり体の圧が均等に分散された状態で寝られるマットレスです。
逆に、たとえば横向きになったときにウエストが浮いてしまうなど、身体のどこかがマットレスから浮いていたら、そこは体圧がかからない状態で、その分、その周囲の部分に余計な圧がかかってしまいます。
そういうことから低反発で体が雲に乗っているようなマットレスがよいと言われるようになりました。
腰にいいマットレスの条件2:寝返りが打ちやすい
わたしは何十回もぎっくり腰をやって学んだことがあります。それはどんな良い椅子、どんな良いマットレスを使っても、じっと固まって動かずにいたら腰に悪いということです。
いま腰痛の専門医は、なるべく早い段階で、本人が動ける範囲でどんどん動いた方が腰にいいと言っています。
寝ている間は、寝返りを打って、頻繁に体の向きを変えることで、一定の部分だけに負担がかからないようにすることが大切です。
もちろん寝返りが多ければ多いほどいいわけではありません。寝心地が悪いから寝返りを打って寝返りが多くなる場合もあります。寝返りの回数だけでマットレスのよしあしは語れませんが、寝返りを打ちたいときに、マットレスが寝返りの邪魔をしないことは大切です。
腰にいいマットレスの条件3:自分に合ったマットレス
すべての人にベストなマットレスなどありません。人それぞれ体型も違えば、寝方、マットレスの使い方もちがうからです。
腰痛の人にとって良いのは「硬いマットレス」か「柔らかいマットレス」か、よく議論になります。
かつては柔らかいマットレスは腰に悪いと言われ、硬い布団に寝れば腰痛が治ると考える人も多くいます。
しかし、柔らかすぎるマットレスもよくありませんが、硬すぎるマットレスもよくありません。柔らかすぎるマットレスに寝ていて腰痛になった人が硬い布団などで寝て腰がよくなると「腰痛には硬いマットレスが絶対!」と唱えがちです。しかし、硬すぎるマットレスは決して腰によくありません。
身体を包み込み、体圧を分散させつつ、でも体が沈み込み過ぎない……柔らかすぎず、硬すぎないマットレスが必要です。